シチリア島の想い出(5)
Piazza ArmerinaのVilla Romana del Casale
Piazza Armerinaの旧市外地区は、欧州によくある中世以降の古い町並みゆえそれほどものめずらしいものはないように思う。ここでの見物は、市外から車で15分(約5KM)ほど離れた場所にある古代ローマ別荘である。
シチリア島内は、観光地への道路標識は親切に整備されているので、レンタカーで移動する分には迷わずに目的地に到達できる。(とはいうものの、説明は難しいが、日本人の文化的常識とは若干異なる表示の仕方をしているので、慣れるまでに何度かは「騙された」が、経験をつんでくれば騙されなくなる。イタリアはまあ大丈夫。関係ないが、スペインの道路標識は本当に難解で、「どうしてこの標識でこちらの方向に進むのだ、ありえない!」ということが多々あり、最後まで慣れることはなかった。端的に述べると、ラテン系民族は、程度の差こそあれ、直感的・主観的な説明をするのである。日本人的にはきわめて不親切に感じる。)
このローマ時代の別荘のモザイクは必見。ローマ遺跡は欧州各国いろいろ見て廻ったが、これほど大量かつ保存状態がよい遺跡は他にない(と思う)。古代浴場の床にはりめぐらされたモザイク模様には、有名なビキニ姿の女性のデザインもある。ローマから離れていたからこそ、大規模な破壊を免れたのだろう。多少無理してでも、古代遺跡ハンターとしては、ぜひとも訪問しておきたい場所だと思う。
Agrigento
ギリシャ神殿に関しては、規模はアテネよりも小さいが、保存状態はシチリア島内の遺跡の方がはるかによい。Agrigentoのコンコルディア神殿、セジェスタの神殿は保存状態という意味では双璧。1回目のシチリア旅行でコンコルディア宮殿を訪問した際、目の前にホテルがあるのを発見。Hotel Athenaと言い、部屋の窓から遺跡が見えるホテルとして結構有名だということがわかったので、2回目の訪問時には、3ヶ月前からホテルに予約を入れ、遺跡が見える側の部屋を予約しておいた。ところが、旅行の1週間前になって、ホテル内装工事が大幅に遅延したため、部屋を用意できないと一方的にキャンセルしてきた。Agrigentoにはホテルは多く、他のホテルを探すのはまったく問題なかったが、きっとイタリアのことだからオヴァーブッキングに違いないと思い、遺跡訪問の後、文句を言うためにHotel Athenaに立ち寄ったところ、本当に内装工事をしていた。イタリアにあっては、工期が遅れるのは仕方ないのかなあとは思いつつ、であれば、最初から余裕を持って部屋の予約を受け付ければよいのに・・・・、と日本人的な発想をしてしまう自分を発見。ともあれ、このホテルへの宿泊は、老後の楽しみにとっておくこととなった。(きっと景色がよいだけでろくなホテルではないのだろうけれど・・・)。
ちなみに、Agrigentoの考古学博物館には、新世紀エヴァンゲリオンで出てきた人像柱テラモーネのオリジナルがある。私はマンガお宅ではないのでエヴァの詳細を理解しているわけではないが、エヴァの基本は旧約聖書をモチーフとしていなかったか? なぜギリシャ遺跡が関係してくるのか?、などという疑問がふつふつと沸いてきたが、どうでもよいことなので忘れることにした。
博物館内にあるテラモーネで囲まれた壮大な神殿の再現模型を見たが、2400年前にタイムスリップしてぜひとも実物を見てみたいという念に駆られた。今のAgrigentomには、かつて30万人もの人が住み、世界でもっとも美しい都市といわれた町の面影はまったくないだけに、想像力を掻き立てられる。
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