シチリア島の想い出(4)
治安のお話
シチリアの治安は悪いはずだが、幸いにして私にはその実感がないと先日記した。また、外務省の危険情報が昔ほど生々しい事件の記述を意図的に削除した(らしい)ことも記述した。ちなみに、昔、外務省の危険情報に書いてあった事件例で私の記憶に残っているのは以下のような内容だった。
日本人観光客(中年夫婦)がレンタカーでシチリア島内の高速道路を降りた後、町に向かうローカル道路を走行中、信号待ちをしていたところ、後ろからきた二人組みのバイク強盗にいきなり自動車の後部ガラスを鉄パイプかち割られて、危険を察知して自動車から逃げ出したところ、トランクを開けられ、スーツケースを強奪された、というもの。幸いなことに怪我はなかったとのことであった。
この手の生々しい実際の事件が他に3例くらい紹介されていた。結構手荒い手口での強盗さんがいるようだ。さすがマフィアの島だと思った記憶が残っている。
私自身はシチリア島内でかかる事件に巻き込まれたことはないが、ナポリでは典型的な手口であやうく餌食になりかけたことがあるので、参考まで以下簡単に紹介しておく。
ナポリ中心部の某有名ホテルチェーンに宿泊したが、ナポリ中心部は駐車場が不足しているのでホテルが外部の駐車場と契約していることが多い。今思うと、この駐車場が問題だった模様で、駐車中に後部車輪に釘を打ち込まれたらしい。ホテルの受付と結託していた可能性もある。チェックイン時からめぼしをつけられていたのかも知れない。
チェックアウト後、車をピックアップして街中をしばらく走行しているとパンクに気がついたが、下手にナポリの街中で駐車するとどんな目にあうかわからず危険と思い、とりあえず高速道路に乗り込み、高速道路の路側帯でタイヤ交換をすることにした。後知恵だが、この判断が間違っていた。
停車して2分もすると、陽気なイタリア人が路側帯のすぐ後ろに自動車を停車させ、いわく「修理工場を紹介してやるから俺の車について来い、次の出口で降りよう、ここは危険だからすぐに車を動かせ」と英語で親切なオファをくれた。
今となっては彼が強盗さんなのか、本当に親切な良い人だったのかは定かでないが、私はそのとき、直感的にこの人は「強盗さんだ」と思い、丁寧にそのオファをお断りするも、かなりしつこい。3分間位のやりとりの後、彼はあきらめて立ち去ったが、その際、誰かにに電話をかけていた。どうやらこの場所を連絡している模様。可能性は二つで、観光客を助けるために警察に通報したか、強盗仲間を呼ぶかだ。
タイヤは完全にパンクしており交換なくして走行は不可能。現場から一番近いAVISの店に逃げ込むのも手と思い、AVISのコールセンターに電話を入れて事情を説明すると、若いイタリア人女性の声で、「危険だから、今すぐ逃げなさい」と切迫したアドバイス。どうやらイタリアの高速道路は本当に強盗の巣窟らいいことがわかってきたが、そんなこと言われてもどうしようもない。自力で大至急タイヤ交換し脱出するしか方法がないらしいことは明確となったが・・・・。
AVISの女性に最寄のAVISの場所を確認していると、神の恵みでイタリアのパトカーがたまたま通りかかり、私の自動車のすぐ後ろに停車し、「今すぐ自動車を動かして逃げろ」とこれまた同じアドバス。事の重大さがだんだんずしりとしみてくる。
AVISの女性に、「今警官が二人隣に来て、今すぐ自動車を動かせといわれている」と話したところ、「危ない、偽警官かもしれない、私が確認してやるから電話を代われ」。何がなんだかわからなくなってきた。
しばらく、警官の1名とAVISのお姉さんが大きな声でやり取りを続けていると、もう一人の警官が「ここは本当に危ないのでとっととタイヤを交換して出て行ってくれ」といって、もくもくとタイヤ交換を始めてくれた。
結局、AVISの女性と電話に出た警官はお互いに理解し合えず、「あなたは本当に警察なの、証拠みせなさい」というような無益なやり取り(想像)を延々と5分間くらい続けた挙句、、警官が気の強いイタリア女性に屈服した格好で携帯電話を私に返してきたが、その間にもう一人の警官によるタイヤ交換は無事終了していた。
AVISの女性に現状を説明し、どうやら本当の警官であることを理解してもらい電話を切り、パトカーの先導により路側帯を脱出した。
私の場合は、たまたま本物の親切な警官が通りがかり、事なきを得たが、最悪のケースでは、強盗団が仲間を呼び寄せ身ぐるみはがれていてもまったくおかしくなかったのだろう。
この事件以降、レンタカーで借りる自動車はできるだけありきたりのミドルクラス車に限定し、ホテルからチェックアウトして出発する際には、自動車の4つの車輪にいたずらされた形跡がないかチェックするようになった。
イタリアらしいエピソードで、今となってはお笑いごとであるが、これ位の心構えはしておいたほうが、実際にその場に直面した際にパニックにならずにすむと思うのでご紹介したまで。
でも、こんな局面を経験すること自体、まれだろうから、あまり心配せずにイタリア旅行を楽しみましょう!
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 名古屋港水族館+イタリア村(2008.05.05)
- 九寨溝に行ってきました!(2008.05.03)
- ハウステンボス(長崎)(2008.01.10)
- シチリア島の想い出(6)(2008.01.07)
- シチリア島の想い出(5)(2008.01.06)


最近のコメント